ERATO/基盤(S) 離散構造処理系プロジェクト
研究代表者
湊 真一
北海道大学 大学院 情報科学研究科
教授
研究概要
計算機は、産業プロセスの最適化や解析、マーケティング、バイオインフォマティクスなど、様々な情報処理に活用されています。近年の爆発的に増大している大規模データを処理するためには、計算機ハードウェアの高速化だけでなく、膨大な離散構造データ(計算機が行う論理的な処理を表現したデータ)を数学的に簡約化し効率よく計算する「アルゴリズム技術」の重要性が高まっています。本プロジェクトでは、基本的な離散構造の1つである論理関数を処理するBDD(Binary Decision Diagram:二分決定グラフ)と、さらにその進化形であるZDD (Zero-Suppressed BDD; ゼロサプレス型BDD)の2つの技法を基盤とした離散構造処理系の研究に取り組んでいます。 ZDDは、研究代表者の湊が考案・命名したBDDの進化形で、疎な組合せの集合を効率よく処理する技法として世界的にも注目されています。これらの技法をさらに発展させ、多様な離散構造を統合的に演算処理する技法を体系化し、システム検証や最適化、データマイニング、知識発見などを含む分野横断的かつ大規模な実問題を高速に処理するための技術基盤の構築を進めています。
ウェブサイト
http://www-erato.ist.hokudai.ac.jp/